1■発病(24歳〜)手術の決意(29歳秋)
 
2■入院から手術前日まで(30歳春)

3■手術当日(入院9日目)

4■手術後退院まで(入院10日目〜2ヶ月後)

5■退院後(入院から5ヶ月後)

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 4■手術後〜退院まで(入院10日目〜2ヶ月後の退院まで)


手術後の熱は手術の翌朝には下がりました。下痢も翌々日にはおさまりました。
食欲も、最初はフルーツぐらいしかのどを通りませんでしたが、徐々に回復していきました。

■〜術後1日目〜
 手術翌朝、ひざがどのくらい曲がるか試されました。
左が140度くらい、右が120度くらいだと言われました。
術中に試しに曲げたときは両方とも145度くらい曲がっていたと言われました。
左はそうでもなかったのですが、右は曲がる限界までくると非常に痛かったです。


■(CPMを使った訓練)
  手術翌朝からCPMという機械を使って、寝そべった状態で、ひざを曲げ伸ばしする訓練が始まりました。
午前・午後2時間づつ行います。
この日の午前中は、一番曲がるときの角度を、左120度、右100度に設定しました。
やはり右が曲がる限界に近づくとき痛く、吐き気を感じました。
熱が少しあがりました。午後は右の角度を90度に下げてもらいました。
この角度ではほとんど痛みを感じませんでした。
CPMはその後5日間続きました。左の角度設定は120度のままで、
右は少しづつ上げていき、最終日には120度までいきました。


■〜術後2日目〜
 管が全部とれました。傷の消毒、包帯交換をしてもらいました。
はじめて傷を見ました。ひざ上からひざ下にかけて、内側に弧を描くようにカーブしています。
20cm以上あるかと思います。

 クリーンルームからふつうの病室へ移りました。
 それまで食事のときはベッドに寝て、ベッドごと体を起こしていたのですが、
その日から、自力で体を起こして、ひざ下をベッドサイドにおろして食事しました。
足を上げ下ろしするとき、左は足の筋力だけで上げ下ろしできましたが、
右は手で膝の周囲を支えるようにしてやらないといけませんでした。
 横向きで寝ていいか尋ねたところ、横になるときひねる動作が入りやすいので、
術後間もない人にはこれまですすめていないと言われました。


■〜術後3日目〜
 車椅子に乗り、術後はじめて外のトイレで排泄しました。慣れなくて時間がかかりまし
た。その時点での体力、筋力では一仕事でした。

■〜術後4日目〜
 トイレに行ったあと、ベッドに戻って右ひざを伸ばしたとき、かくんとしました。
そのことを訴えると、腱が、これまで動かさないでいるうちに硬化しているためではないかと言われました。
 食堂で食事をするようになりました。


■〜術後7日目以降〜
(筋力トレーニングおよびその他の運動)
 術後7日目、CPMが終了し、筋力トレーニングが始まりました。
寝そべって、足をまっすぐ伸ばした状態で、上下方向、または水平方向に動かします。
右ひざは、この運動をするために足を持ち上げようとすると、痛くて持ち上げられませんでしたが、
上げ始めるとき軽く支えてもらうと上げることができ、
そのうち支えてもらわなくても上げられるようになっていきました。
術後4週目に入ると、足首の周囲に0.25kgのおもりを巻いて同じ運動を行い、
さらに0.5kg、1.0kgと重さを増やしていきました。
寝そべった状態で、ひざの曲げ伸ばし、足首を動かす運動も行いました。
これらの運動は、退院するまでずっと続けました。
退院後も続けていましたが、股関節に軽い痛みが出てきたので、
現在はおもりを使用せず、足を持ち上げ静止した状態をしばらく持続させるようにしています。


■(ひざの曲がる角度)
 術後2週目には左が130-145度、右が125-140度までいきました。
退院直前(術後9週目)には両膝とも145度くらいでした。
120-130度くらい曲がれば、正座したりしゃがみこむことはできませんが、
いすを使って日常生活を送る上で不便はないと言われています。

■〜術後2週間から5週間〜
 術後約2週間で抜糸しました。

■(水治療)
 抜糸翌日から水治療が始まりました。
水の深さが、胸の高さくらいのプールと、体半分くらいまでのプールの2種類があり、
水中を歩行します。深い方は体重の3分の1、浅い方は2分の1がかかります。
深い方で1週間、続いて浅い方で2週間歩きました。
ひざはほとんど痛くありませんでした。
しかし、手術前から痛かった左足首周辺が痛みました。


■〜術後5週間以降〜
(歩行訓練)
 術後5週間が経過し、全体重かけてもよいと許可がおり、待ちに待った地上での歩行訓練が始まりました。
平行棒につかまって、ゆっくりひざを伸ばしながら立ちました。
ひざをまっすぐ伸ばしても痛くありません。平行棒に軽く手を当てて歩きました。
足がとても重たく感じられ、左足首の痛みはありましたが、
地を踏んで歩くうれしさの方がまさっていました。
立ちあがることができるので、移動のために使っていた板も、この時点で必要なくなりました。

その翌日から、歩行器を使って歩行訓練をしました。
左の外側のくるぶしが少し腫れました。
歩くとき、ひざが伸びきらずやや曲がっているので、伸ばすように意識して歩くよう言われました。
術後7週間が経つ頃、歩行器から一本杖になりました。
退院のめどがついてきて、訓練のとき以外も、車椅子を使わず歩くようこころがけました。


■(日常の応用訓練)
 階段の練習をしました。手すりを持って、または杖をつきながら一段づつ昇り降りします。
付属施設内のプールの利用許可がおり、水中歩行をしました。
人工関節に負担をかけず、なおかつ筋力を保持することが大切ですが、
水中での運動はその目的に適っています。

急な階段や急な斜面の練習をしました。
高い段差の練習をしました。床に座ったり、床から立ちあがる練習をしました。
何もないところから自力で座ったり立ったりするのではなく、
台を利用したり、人に支えてもらったりするようにします。

 退院前に、手術前と同様に歩行分析を行いました。
 足の太さや長さ、筋力を調べました。
膝から10cm上のもも回りが、鍛えたために5mm太くなっていました。
筋力は通常のレベルまで回復していると言われました。
 そして6月8日、手術してから約2ヶ月で退院となりました。

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